英国一家、日本をおかわり

10年ぶりに来日した彼ら家族が、日本中でお金に糸目を付けず好き放題食べています。沖縄で紅芋と海ブドウと泡盛の古酒、鹿児島では黒豚と焼酎、島根ではシジミ。豆腐ようや鮒寿司やイナゴを食べたと思ったら、日本一予約が取れない（かもしれない）柳家につてのつてのつてのつてを頼りに飛び込んだり。「食べ物と雰囲気を楽しむなら、東京で野球の試合を見るのは絶対におすすめだ」「なぜアメリカが現博を投下した長崎から1時間もしない佐世保が、アメリカの代名詞とも言えるハンバーガーに包囲されるのか」「大阪では食べて買い物をする以外、ほぼ何もすべきことがない」など前作同様イギリス人らしい皮肉がある一方で、かなり下調べをしたのでしょうか、資料的ともいえる詳細な記述もあります。ちょっと資料的すぎるきらいもありますが、非日本人向けだとしたらこれくらいは必要なのでしょう。ところで彼自身が「アウトサイダーの眼でバラ色の眼で眺め続けてる」と告白する中で、唯一不快感を示したのが「函館」、特に函館の寿司屋です。これについては全くの同意見です。北海道、特に函館の寿司屋の横柄さは、外国人相手ではなくてもひどいのです。これだけ日本について悪いことを言わない著者がなぜあえて苦言を呈したのか、是非関係者にお読みいただきたいものです。