オメガ春機【コミックス版】 (ダリアコミックスe)

赤星ジェイク先生の人外オメガバースはやっぱり期待通りのエロだけじゃなく、気持ちの面でも心臓がきゅーってなってしまうほど、ふたりが可愛くて切なくて愛しくなってしまう作品です。先生が少し苦手な分野でしたが・・・と記されていましたが、とても好きなエピソードだったのであとがきでは「楽しかった」とあったので是非また描いていただけたらいいなあ・・・と思いました。家猫族のキンが拾った山犬族の九守(くも)。キンに懐いて一緒にいたいと努力する九守が、キンの猫カフェで働きながら耳をはむはむしたりペロペロしたりするのがほっこりします。「オメガ」として発情したキンと、キンとつがいになりたい九守。体格も良い九守が無理に抱こうとせずにキンの気持ちを尊重しているところもすごく好感が持てていじらしかったです。襲われそうになったキンを九守が助けたことで図らずも身体を繋げることになったふたりの幸せそうな姿に癒されてふたりのそれからの生活はとても優しくて甘くてお互いが大切に想い合っていて癒されまくりました。そして、ふたりの大切な存在が大きくなった数年後のエピソードが続きます。ずっと一人だったのに急に弟達が生まれた橙(とう)が、キンが以前想いを寄せていた動物病院の先生でオオカミ族の伊勢との関係は、伊勢の哀しい過去の恋愛にも触れられていて、キンがオメガゆえの悲しい現実もあって切なさにあふれていましたが、大事な人を大切に想う気持ちもいっぱいあったので心地良く読み終えることができました。